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出窯 むかしのブログ
by izurugama-archive
熊本の窯元 「出窯」 の
2006.5月 ~ 2009.2月 の
記事をまとめたものです

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電気窯の修理、、

2007/04/04のBlog

電気窯の修理、、 _b0184164_11571619.jpg

熱線が切れてしまえば 温度は上がりません。

素焼きの 700~900℃程度なら、時間をかければ何とかなります
しかし、
電気窯は、三相 200Vの電力で
トライアングル形に熱線が張ってある。
だから、
そのうちの一本が切れてるのは
ちょうど、クルマのエンジンで プラグの一本が切れてるのに似てる。
やっぱり 具合が悪いよなぁ、、
そもそも、
上薬の本焼きで使えない、、

電気窯の修理、、 _b0184164_1158560.jpg

本焼きの熱線は全然安くない、、

素焼き程度の低い温度ならニクロム線で充分
お手ごろの値段で手に入ります
が、
陶磁器用の窯、一般には カンタル線を使います
1300℃も大丈夫。
ちなみに、あと100℃くらい高いと
溶鉱炉の温度。
カンタルは、会社名のようです。

最初に 窯の製造元に聞いてみようか??
「素人がやるもんじゃない!」 って言われるだろうし
工賃も聞いて知ってたから、いまのフトコロ事情を考えて

ボツ

電気窯の修理、、 _b0184164_11585120.jpg

ちなみに、こんな感じで溶けるように焼ききれて、、

ならば、 よぉし、パソコンパソコン、、
「カンタル線」で いっぱいヒットした!
その中から、秋葉原の有名な電熱器機屋を見つける。
電話。
970円/M (kanthal A-1 2.6) うん、まぁまぁだろう。

じゃぁ次、 熱線の長さを計算。

窯のシリアルプレートには
13kw 41A 200V 交流3相
けど、
実際に流れてたのは 操作盤の電流計で39A
(電流計がくるってないと、信じて)

電気窯の修理、、 _b0184164_11593894.jpg

交流で3相の場合 全体の電流利用率、 単純に3倍じゃなくて
ルート3倍です。
= 1.7320508 (ひとなみにおごれや!)
だから、
それぞれの単相に流れる電気は
(39~41) ÷ √3 = 22.5~23.6(A)
単相あたり 電熱線の抵抗値は
200(V) ÷ 22.5~23.6(A) = 8.4~8.8(Ω)
切れた相の線径は 2.6mm (抵抗値は 約0.271Ω)
よって、
8.4~8.8 ÷ 0.271 = 31~32.5㍍ !

えぇ?
と思った。 だって、幅70cm奥行き46cmの壁面
Uのジャバラジャバラで30㍍以上の線が張り巡らされてるんだぁ、、

電気窯の修理、、 _b0184164_1202296.jpg

実際に
ジャバラの一山の長さをヒモを当てて実寸 測ってみたら 29.5㍍
ほぼ一致する。

せいぜい10㍍くらいだろうって思ってたから

びっくり です。

高くつくなぁ、、
by izurugama-archive | 2009-08-23 12:01
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